ドイツ・ボン大学の研究チームによれば、40歳以前に薄くなり始めた男性のいる家系の血液を分析した結果、若くして薄くなり始める人は、X染色体にある男性ホルモン(アンドロゲン)の受容体遺伝子に変異が目立つことが分かっております。これは、遺伝子変異の為、頭皮でアンドロゲンの働きが強まることで、薄毛になりやすいと考えられています。この遺伝子変異は子へ引き継がれる場合があり、父親が薄ければその息子が薄くなるリスクは高くなります。
男性には、XとYの二つの染色体を持っており、X染色体は母親から受け継ぐため、母方の祖父が薄毛であれば、自分も薄くなる可能性があります。つまり両親に薄毛がいなくとも母方の家系に変異のあるX染色体があれば受け継ぐ可能性もあるということになります。ただし、実際には、薄毛自体が遺伝するのではなく、薄毛になりやすい体質(アンドロゲンレセプターの感受性の高さなど)が遺伝するようです。また、生活習慣など後天的な要素がこれに加わるものと考えられております。 |